ふでれぽ

図書館で借りた小説の感想を中心に、徒然なるままに。オススメ度は★5つで評価。参考になれば幸いです。
休日に乗るロードバイクでの出来事も、綴っていきます。

松ノ内家の居候 (瀧羽 麻子)

久々に自分のスキな作家さんの新刊(といっても発売されたのは3月ですが)
昔、居候していた小説家の幻の小説が、この松ノ内家のどこかにあるはずだとその子孫である西山氏なる人物の登場から、幼少時代、その小説家と過ごした経験のある祖父や、その小説を売って会社の資金にしようとする息子や、その流れのなかで家族のなかの自分を見つめなおす息子の嫁、そして天真爛漫な孫娘が繰り広げる探偵のような行動、どれも個性的で、しかし、最後はまるでその小説家が予想したかのように結ばれていく、ロマンのあふれる物語でした。


オススメ度
★★★★☆


読みながら、何度もカバーに描かれいる松ノ内家の見取り図を見て、ああこのことねと納得しながら読み進めました。今までと違った構成でしたが、爽やかな読後感はまさに瀧内ワールドそのものでしょう。